2019年4月17日水曜日

転がる石はどん詰まりまで止まらない

ちゃんと生きようと思って目覚まし時計を買って、朝に強くなったと思ったのだが駄目だった。だんだんとスヌーズ機能を止めたり何とかして眠気が残っているうちは半分無意識に抵抗しているようだ。どうしても外せない用事の時だけは抗うつ薬を飲まないという今までのソリューションしか無かった。

春になって調子が狂ってきたなぁと感じていたけれど、段々と悪い方向へ転がり始めた。転がる石に苔は生えない、ではなくてもう止まらない。どん詰まりまで直滑降だ。朝の電車ではイヤホンをつけて音楽を聴く・語学講座を聞く、音楽を聴いてる時は文庫本を読む、というのが僕の基本的な通勤スタイルなのだけれど、段々と音楽を聴く気力も無くなり、DAPは使わないままビジネスバッグの中に入ってる。職場に着いて誰かと会話すれば少しマシなような気もするけれど、用が無ければ自分から話す元気も無く、また沈黙しているとますます疲弊といたたまれなさが強まってくる。

「今までの経験から悪くなりそうな時は早めに自己管理(仕事を早めに切り上げたり、 有給休暇を取得したり)出来るものね。」とも会社の産業医から言われるのだが、どうだろう…。自分自身の思考力は日に日に落ちていく中で、普通に見せかけることは出来ても、本当に病状を和らげることは出来ない。ある程度、強くうつ病の症状が出た場合は、一旦落ちるところまで落ちて希死念慮で身動きが取れなくなって短期間休む、というのを繰り返してきた。

 病院の先生は長期的には良い方向に導いてくれる存在だと思っている。1日飲んだだけでは効いたとは思えない抗うつ薬も飲んでいれば、完全には元気にならなくても後から振り返ると最悪の状態は脱していることが多い。ただ、最悪な状態にいる最中は即効性のあるものではないので、耐えるしかない。「悪くなったらすぐに主治医の診察を受けるんだよ。」と言われる。風邪やインフルエンザでも耳鼻科に行って診察してもらって薬を飲んだからってその日のうちに治らないのと同じで、診察を受けたから症状が和らぐものでもない。

ずっと余計なことを考えなくていいくらい身の回りのことで忙しくなればうつ状態になんてならないよ、と言ってくれた人もいた。こちらのことを考えて親切で言ってくれたのだろうけれど、一つのタスクもこなせなくて焦りだけが募る未来しか見えなかった。

何か考えを整理すれば病前に戻れるのならそうしたい。ただ何度も再発を繰り返してきた自分にはおそらく無理だろう。薬との縁は一生切れない。薬を飲んだ状態を基本としてその枠の中で少しでも人生が上向くように努力していくしかないのだけれど。重荷を新たに背負うには疲れすぎているし、このまま孤独に耐えながらしのぐしかないのかもしれない。