ある日の仕事中、年度末への成果を見据えてなかなか業務は忙しくなっていた。上司と話している最中に上司のいない側の右耳が突然“キーン”となって何となく耳栓をしたような感じで聞こえが悪くなってしまった。何だこれ?と思うも翌日も良くならず。そう言えば友人で突発性難聴になった人がいた、とか思い出しつつ、あれこれ検索して調べてみる。
急性低音障害型感音難聴の改善方法を知ろう
代表的な記事としてリンクを貼ってみたけど、発症から2日間(48時間)以内に治療を受けることが大切らしい。耳にとって悪い状態が続くと音を感じ取る有毛細胞というのが死んでいくから、ということらしい。
会社を夕方で早退して、自宅近くの耳鼻咽喉科に駆け込む。花粉症やら何やらでいつも診てもらっているクリニックだ。
診察室の中にある電話ボックスのようなブースがあって、そこで聴力検査を受ける。毎年受ける健康診断の時よりもバリエーションもかかる時間も長い。試す音域が多かったり、本当に聞こえているかそうでないのか(だんだん聞こえている気になってしまう幻聴みたいなのもあるのだが・・・)、を確認する。検査結果はこちら。赤いラインよりも下回ると明らかに異常値ということだが、かろうじて赤いライン上に右耳は乗っている。ただし左耳と裏ベルト500Hz以下が聞こえが悪いようだ。25dBくらいなので、まだマシな方なのだろう。
骨導と言って、耳の後ろの骨に音が出る機械を当てても検査したけれど、骨導と気中を伝わって鼓膜に音が届く伝音との差は無く、どちらも悪めの結果が出た。つまり耳道や鼓膜と言った空気中の音波の振動を拾う部分には問題はなく、そこから先の音を電気信号に変えて脳に伝えるところに問題がある。だから「感音性難聴」なのだ、ということ。
突発性難聴か、あるいは周波数から見て低い音域の音が聞こえにくくなっているから「低音障害型感音性難聴」だろう、という診断。治療としては、内耳の中の蝸牛と呼ばれるカタツムリのような形の器官の中でリンパ液が溜まり過ぎて浮腫んでいるから、浮腫みを取る為の浸透型利尿剤の「イソバイド」を出される。これで様子を見てください、ということでこの日は帰されることとなった。